肝臓グループの紹介と特徴

肝臓グループは、肝臓を専門領域として診療を行っています。主な対象疾患は肝炎、肝硬変、門脈圧亢進症、肝癌です。
肝癌の診断、治療方針の決定に際しては定期的な消化器外科、放射線診断科との合同カンファレンスを行い、治療方針を決定しています。
画像を供覧するため読影診断はもとより治療方針を決定する筋道をトレーニングすることが可能です。
当グループの教育基本方針としては、肝疾患の病態は肝炎、肝硬変、門脈圧亢進症、肝癌と連続しており、ウイルス班、肝癌治療班、画像班などと細分化せずに指導を行っています。臨床のスキルとしてすべての病態の診断治療を自分の手で直接行えることを目標としています。毎週水曜の昼にzoomを用いた抄読会、リサーチカンファレンスを行っています。
臨床試験に関して、肝臓グループでは門脈圧亢進症の薬物療法、肝サルコペニア、肝癌再発抑止、新たな分子標的薬治療の試みなどを行っています。

代表的な治療

肝癌に対する治療では消化器内科 肝臓グループではラジオ波熱凝固療法(RFA)、肝動脈塞栓術 (TACE)、化学療法を行っています。
ラジオ波熱凝固療法(RFA)を1999年より全国に先駆けて導入し、すでに3,000例以上の症例実績を挙げています。そのような実績から得られた治療成績を含めた臨床研究を積極的に米国肝臓病会議を始めとする国外学会ならびに欧文誌に発表しております。また、学会活動のみならず指導面では十分にトレーニングを積んだスタッフがRFA治療にあたり、同時に若手へ指導を行い、早い時期から習得させることを目標としています。
肝細胞癌に対する肝動脈塞栓術 (TACE)、門脈圧亢進症に対する治療を含め、interventional radiology(IVR)を放射線診断科と協力しながら実施しています。肝臓グループスタッフも自らTACEを行い若手へのIVRの指導、習得にあたっています。進行肝癌に対する放射線治療の実績も踏まえ当院は肝癌の拠点病院となっています。
肝炎治療に関して当院は神奈川県ウイルス肝炎拠点病院に指定されており、B型慢性肝炎に対する核酸アナログ製剤による治療、C型慢性肝炎に対するDAA療法を施行しています。
食道胃静脈瘤(門脈圧亢進症)治療として、内視鏡的食道静脈瘤治療はもちろん孤立性胃静脈瘤に対するBRTOを施行しています。近隣の病院はもちろん他の大学病院からも症例を紹介頂いています。

スタッフの紹介と臨床・研究実績